小説63

 再びぼくが目を覚ましたのは豊田瀬梨香に肩を揺すられたからだった。
「ねえ、起きて。」
そう言われてぼくは起きあがった。彼女を見るとすでに着替えており、簡単にメイクもされていた。時計を見るとまもなく午後1時になろうとしているところだった。
「すみません、気づかなかった」
「私もなの。この後私、人と約束があるのよ。悪いけど急いでもらえる?」
ぼくはあわてて洗面所に行き顔を洗って歯を磨いた。鏡には寝ぼけ顔で、寝癖のついた二日酔いの男の顔があった。冴えねーな、そう心の中でつぶやきながらぼくは簡単に身支度をした。彼女の様子から見て、どうもシャワーを浴びている時間はなさそうだった。寝癖がついているけれど仕方がない。
 ぼくたちは、部屋を出てエレベーターに乗った。エレベーターには僕たち以外に誰も乗っていなかった。
「ごめんね、ばたばたになっちゃって」
そう言って彼女はぼくの腕に自分の腕を絡めてきた。そのままロビーに降りたぼくたちは、チェックアウトのためフロントへと行き、彼女がいつものようにチャックアウトを済ませた。
[PR]
by ktaro1414 | 2007-09-11 18:23 | STORY