忘れた頃に、突然更新


by ktaro1414
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小説87

「オマエ、誰から聞いたんだよ」
たぶんあの娘だろうとは想像ついたが、名前が思い出せなかった。
「ヒロミちゃんに決まってんじゃん」カツを口の中で持て余すようにしながら唐沢が答えた。
「もし会いたいって思ってくれてるとしても連絡先知らないから無理だよ。前にも言っただろ」ぼくはそう言って、コップに水を注ぐために席を立った。オレのも、というふうに唐沢がカツをくわえたまま自分のコップをぼくの方に差し出したので、ぼくはそれを受け取り、両方のコップに水を満たして席に戻った。なんとか戦いに勝利したようで、唐沢がハンカチで口元をぬぐった後、コップを受け取りながら先を続けた。
「それは前にも聞いたよ。オレだってむこうの連絡先知らねーもん」
ぼくは、それを聞いて再びがっかりした。少しだけ。
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by ktaro1414 | 2008-06-30 18:55 | STORY